yammy’s BLOG

読書・カフェが好き マキシマリスト→シンプルな生活に憧れています

夏に読みたいミステリー小説「琥珀の夏」

私は昔から読書が苦手でしたが、ひょんなことから2年程前に

読書の魅力にはまり、月に2~4冊読んでいます。

癒し系の小説が好きなので偏りがあるかもしれませんが、面白かった本を紹介しています!

 

この本を読んだきっかけ

辻村深月作品は何冊か読んでいて、たまたま書店で気になった作品。

ほのぼの系の作品が好きな私ですが、

たまにはミステリーが読みたい気分だった時に

あらすじを読んで面白そう!となり選びました。

 

琥珀の夏 作者:辻村 深月

あらすじ↓

 

 

こんな人におすすめ

  • 作者の作品が好きな人
  • 考察して、伏線回収のある作品が好きな人

 

感想

まず、この小説は600ページ程あるので、

読み終えるまでに1か月ほどかかりました・・長編小説です。

 

宗教団体の夏合宿に参加した登場人物の幼少期のお話と

大人になった現在のお話となっています。

 

序盤に宗教団体の敷地跡で白骨化した遺体が見つかり、

遺体は誰なのか。犯人は誰なのか。なぜ死んでしまったのか。

という疑問を持ったまま読み進めていきます。

宗教団体のミステリーと言うと、記憶に新しい池井戸潤作品の「ハヤブサ消防団

のようなものかな?と思い、読み始めましたが全く異なりました。

 

幼少期の家族とのかかわりやその時の気持ちが具体的に描かれていて、

まるでノンフィクションかのようなリアリティがありました。

どなたかに取材されたのかな。

子供の頃ってこんなんだったかなぁ?何かにつけて意地悪な子って居たな。

と懐かしく思い出す記憶と、胸がチクっと痛くなるような感覚でした。

 

両親と離れて暮らす人がかわいそうだと思わないで。というような言葉があり、

ハッとさせられました。

自分の目線で物事を決めつけがちだけど、人によって考え方が異なるから、

色んな人がいるということを忘れないように。

自分の意見を押し付けてはいけないですね。

 

作者の作品は色んな伏線があちこちに散らばっていて、

物語の後半で一気に回収していく作品が多いので引き込まれるんですよね。

序盤の幼少期エピソードはなかなか物語が進まないので

読み進めるのが遅くなってしまいましたが・・・。

後半に一気にスピード上げて回収していく感じが作者らしかったし、

続きが気になって読むスピードも上がりました。

 

読んだ後に家庭の在り方について考えさせられました。

事件についてはなんだか複雑な思いが・・・。読んだ後にモヤっとした・・。

 

大人になって友人との関係性を考えることがなくなったのですが、

子供は学校が全てだから友人との関係性が一番影響しますよね。

大人になって世界が広く感じるというか。

昔は肩身の狭い思いして生きていたんだなと思い出しました。

 

タイトルの「琥珀の夏」はひと夏の思い出を琥珀に閉じ込めたって意味なのかな。

いい意味でも悪い意味でも。綺麗だけど長年かけて出来る琥珀

 

作者の作品で代表的な「かがみの孤城」や「ツナグ」も読んでみたくなりました。

是非、夏に読んでいただきたい1冊でした。(学生さんにもおすすめかも!)

 

どなたかの参考になれば幸いです。

最後までお読み下さり有難うございました。