伝言猫がカフェにいます 作者:標野凪
この本を読んだきっかけ
標野凪さんの作品は「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。」を読み、癒されてほっとする感じが好きだったので、他の本も読みたいと思っていました。カフェシリーズが多く気になるタイトルが多いんですよね。こちらの本も書店で見た時に”心が温かくなる”と書いてあったので気になって読んでみることにしました。
こんな人におすすめ
- 猫が好きな人、飼っていた人(飼っている人)
- カフェが好きな人
- 小説を読んで癒されたい人
- サクッと隙間時間で読書したい人
- 絵本のような世界観が好きな人
あらすじ
「会いたいけど、もう会えない人に会わせてくれる」と噂のカフェ・ポン。そこにいる「伝言猫」が思いを繋ぐ? 感動の連作短編集。(出版社HP引用)
感想
主人公は猫のふー太で猫目線でお話が進んでいきます。本を読む前は猫を飼っているカフェが舞台のお話かなと想像していたので、ある意味裏切られました。
猫ってこんな風に考えているのかなと自分が猫になった気分で想像するのが面白かったです。のんびり暮らしているところが良いですよね。
昔猫を飼っていた方は特に感情移入してしまうかもしれません。
ふー太は生涯を全うして会いたい人に会うためにカフェ・ボンで伝言猫の仕事をして願いを叶えるお話です。
伝言猫の仕事は、会いたいけど、もう会えない人の伝言を届けて依頼人の心を温かく解いていくお話になっています。
1つ1つのエピソードは短いのですが、ほろっと泣けるストーリーもありました。
ふー太が江戸っ子口調でなんだか愛しくなります。
設定はファンタジーですが、ふー太が伝言猫の仕事をしているときは実際にありそうなエピソードがあるので、現実とファンタジーが上手く織り交ぜられていて引き込まれました。
作品の中に『占い日本茶カフェ「迷い猫」』の主人公の女性と猫がちょっぴり登場したのが嬉しかったです。
最後のエピソードはあっさりしているので、もう少し感情移入したかったなと感じましたが、サラッと読める小説です。
まとめ
絵本のような世界に浸りたい方におすすめな一冊です。重い小説の合間に読んだので、軽い気持ちで読み易かったです。
カフェ・ボンの店主 虹子さんについてはあまり詳しく書かれていなかったので続編あるかな?と想像しています。
癒しの時間に是非読んでみてはいかがでしょうか?
最後までお読み下り有難うございました。