この本を読んだきっかけ
青山美智子さんの作品は様々な仕掛けがあって読んだ後に繋がりを見返すのが面白くて何冊か読んでいます。どの作品も優しい文章なので、ほっとする作品が多いです。
こちらの作品は2021年本屋大賞第2位の作品で、書店で見て気になっていたので読んでみることにしました。
赤と青とエスキース 作者:青山美智子
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あらすじ
1枚の「絵画(エスキース)」をめぐる、5つの「愛」の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れる――。著者新境地の傑作連作短編集。2022年本屋大賞第2位作品。<出版社HPより引用>
こんな人におすすめ
- 絵画が好きな人
- 作者の世界観が好きな人
- 考察が好きな人
- 小説を読んだ後に温かい気持ちになりたい人
感想
この作品はバラバラのピースが1話に散りばめられていてラストに一枚のパズルが完成するような感覚のストーリーでした。タイトルの意味を知った瞬間、なるほどそうだったのか、と驚きが隠せません。
最初は登場人物の関わりが分からないまま読み進めていて、正直パッとしない印象があったのですが、ラストに一気に話が進みます。
短編集なのですが、仕掛けがあちこちにあって、それが分かった瞬間、ここで繋がっていたのか!と思わず声を上げてしまう作品でした。第四章の赤鬼と青鬼のラストから怒涛の展開で、エピローグを読んで全てが繋がります。
読んだ後にもう一度、一話から読み直して登場人物を確認したい作品で、読んだ後にこんな人生を送っていたのか。と余韻に浸れる作品でした。読んだ後に面白かったー!と思える作品です。
あっという間に読み終えてしまったので、もっとゆっくり、じっくりと読めばよかったです。人生はいつでもスタートできるというような言葉があって、そっと寄り添ってくれるようなお話でした。
主人公はもしかして、「木曜日にはココアを」のマスター?なんて想像しましたが、特徴が一致しないので違うかなと思いながら妄想するのが楽しいです。
作者の作品はどれも温かくて読んだ後にほっこりするお話が多い点が好きです。今回も癒される作品でしたが、前向きになるというよりは愛について考えさせられる内容でした。
絵画の話は苦手な分野なのですが、こちらの作品はすんなり入ってきたので、絵画に興味のない方にもおすすめの作品です。
まとめ
こちらの作品だけでも楽しめますが、作者の他の作品に登場している人物も出てくるので、他の作品も読んでおくとより世界観を楽しめると思います。
やっぱり青山美智子さんの作品が好きだなと改めて再確認した作品でした。
是非、読んでみてください。
最後までお読み下さり有難うございました。
☆作者の好きな作品☆
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