yammy’s BLOG

読書・カフェが好き マキシマリスト→シンプルな生活に憧れています

初夏から夏に読みたい作品「エミリの小さな包丁」

 

この本を読んだきっかけ

書店で『応援歌ならぬ応援本!人生のモヤモヤ、読んでリセット』という帯が目に入り購入しました。こちらの作品はAmzaonのおすすめで度々登場して気になっていたので読んでみることに。

 

エミリの小さな包丁 作者:森沢明夫

 

 

こんな人におすすめ

  • 仕事に疲れている人
  • 海が好きな人
  • 田舎の暮らしやスローライフに憧れている人
  • 美味しいものが好きな人
  • 小説を読んで癒されたい人
  • 感動したい人

 

あらすじ

傷ついた心を癒やしてくれたのは、おいしいごはんとおじいちゃんだった。

恋人に振られ、職業もお金も居場所もすべてを失ったエミリに救いの手をさしのべてくれたのは、10年以上連絡を取っていなかった母方の祖父だった。人間の限りない温かさと心の再生を描いた、癒しの物語。(出版社より引用)

 

感想

まず、暑い夏が舞台ということで今の季節から夏にかけて読むのにぴったりな作品です。本の内容と同じ季節で読むとその季節の気温や匂いが肌に感じられてとても良い気分で読めるんですよね。

 

祖父の家が田舎の海の近くという設定で夏休みを思い出してほっこりします。

東京から田舎まで電車に揺られて数時間の『龍浦漁港』が舞台で、作者が千葉県出身とのことなので、本書に登場する場所は勝浦漁港かなと想像して読んでいました。

暑い夏の海がキラキラしている様子が想像できる文章でスラスラ読み進められ、懐かしい気持ちになりました。

 

祖父が振舞ってくれる魚料理がどれも美味しそうです。漁師料理や手の込んだものまで幅が広く、家庭に並んでいる食卓を思い浮かべると温かい気持ちになるんですよね。

美味しそうな料理によって二人の距離が徐々に縮まっていく過程はうるっとしました。

 

祖父が作った風鈴がエミリの部屋に飾ってあり、風鈴が鳴るたび、『凛』と描かれているのですが、その間が良いんです。

夏の時期に風鈴の音を聞く度にこの作品を思い出すかもしれません。

 

タイトルと表紙の絵の意味を知った瞬間、ほろっと涙が零れそうでした。

ラストに向かって思わず涙しそうな展開が続きます。その後が気になるので、続編を期待してしまいます。

 

 

終わりに

暑い夏の日に扇風機を回しながら読みたい小説でした。

本格的な夏になったらもう一度読み返したいなと思うくらい気に入りました。

 

表紙にも書いてありましたが、映画化して是非映像で美しい海が観たいですね。

映画化されるなら主人公は誰だろう・・と妄想するのも楽しいですよね。

 

作者の作品は初めてだったのですが、読み易くスラスラ進むので他の作品も興味があります。喫茶店のお話もあるようなので、読んでみたいです。

あとがきに本作品に出てきた公園が他の作品に登場していると書いてあったので、探してみたいです。

最後までお読み下さり有難うございました。