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2023年上半期で一番感動した「52ヘルツのクジラたち」

この本を読んだきっかけ

2021年本屋大賞第一位に輝いた作品ということと、Amazonのおすすめに度々登場していた本作品。ちょうど「宙ごはん」を読んだ後に作者の他の作品も読みたいと思っていたタイミングで文庫化されたので、購入して読んでみることにしました。

 

52ヘルツのクジラたち 作者:町田そのこ

 

 

 

 

あらすじ

52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そのためこの世で一番孤独だと言われている。
自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。
〈解説〉内田剛 <Amazon HP商品ページより引用>

 

こんな人におすすめ

  • 悩みを抱えている人
  • 自分が孤独だと感じている人
  • 小説を読んで感動したい人

 

感想

2023年上期に読んだ本の中で確実にNo.1感動作です。読み進めるうちに涙がぽろぽろ溢れました。辛くてどうして主人公がこんな思いしなくてはいけないんだろうという悲しい涙と、こんな風になって良かったという温かい涙の両方あるお話でした。

 

家庭環境が複雑で虐待の話ということもあり、読む前は読み進められるか心配だったのですが、過去はどんなことがあったの?これからどうなるんだろう?と今後の展開が気になるストーリーなのであっという間に読み終えました。

 

主人公が、おばあさんの家があった大分県に引っ越し、一人で暮らしていく中で、虐待を受けている少年に出会って主人公が変わっていく物語です。

親に虐待されていた主人公のストーリーなので内容は重いのですが、私は主人公の変わっていく姿に勇気を貰えるような温かい気持ちになりました。

人によっては暗い話と感じる人もいるようです。確かに暗いのですが、その中にも希望があり、裏切らない味方がいるから暗くなりすぎないのかな。

52ヘルツのクジラのように聞こえない声、物語を読んだ後に自分はどうしたらそんな声に傾けられるんだろうと考えていましたが、まずは大切な人の声に耳を傾けることが大切で、平凡な日常を大切に生きていこうと改めて感じました。

悩んでいる人がこの本を読んで前を向けるようになったらいいな。

 

海、クジラ、田舎、夏休みと好きな要素が盛りだくさんな内容。感情を揺さぶられる作品でした。読んだ後もふとした時に思い出す、そんな作品です。辛くなった時に何度も読み返したくなる作品でした。やはり本屋大賞は外れがないですね。

 

ちなみに私には「宙ごはん」の方が重くて読み進めるのが辛かったです。

「52ヘルツのクジラたち」の方がフラットに読めるかな。どちらも感動したいときにおすすめな作品ですので、気になる方は是非読んでみて下さい。

 

最後までお読み下さり有難うございました。

 

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