この本を読んだきっかけ
瀬尾まいこさんの作品は気になっていたのですが、多数出版されているので、どの作品を読もうか迷っていました。あらすじを読んで一番気になったのがこちらの作品で、書店で来年映画化されることを知り、読んでみることにしました。
表紙も可愛いイラストが描いてあって惹かれました。
夜明けのすべて 作者:瀬尾まいこ
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あらすじ
知ってる? 夜明けの直前が、一番暗いって。
職場の人たちの理解に助けられながらも、月に一度のPMS(月経前症候群)でイライラが抑えられない美紗は、やる気がないように見える、転職してきたばかりの山添君に当たってしまう。
山添君は、パニック障害になり、生きがいも気力も失っていた。
互いに友情も恋も感じてないけれど、おせっかい者同士の二人は、自分の病気は治せなくても、相手を助けることはできるのではないかと思うようになる――。人生は思っていたより厳しいけれど、救いだってそこら中にある。
暗闇に光が差し込む、温かな物語。本屋大賞受賞後第一作。渾身の書き下ろし。
<出版社HPより引用>
- 小説を読んでほっとしたい人
- PMSや心の病気で悩んでいる人、そういった人が身近にいる人
- 仕事に悩んでいる人
感想
内容が病気に触れているので、少し暗いお話なのかなと思い、読み進めましたが読んだ後に優しくなれるようなそんなお話でした。
全てが上手くいかなくても出来ることから一歩一歩始めていく主人公に勇気づけられます。完璧を求めなくても少しづつ進めていけば良いんだと気づかされる小説です。
PMSやパニック障害はなってみた人でないとわからないことがあるのですが、お互いに相手の気持ちに立って、手を貸していく姿が印象的です。誰かのために何かをしてあげたい気持ちって大事だなと思います。
職場の人達がとっても優しいんですよね。これまで自分が勤めていた職場ではこんなに温かい対応が出来ていませんでした。まだまだ世間の認識ってこの小説に出てくるような温かさが少ないのかなとも感じました。
女性特有の周期でイライラして、人に当たってしまう経験があるので、共感もありました。怒ってしまった後、冷静になった時になんでこんな些細な事でイライラしたんだろうと自分を責めて落ち込み気持ちも痛いほどわかります。
この作品は男性(特にパートナーがいる人)にも読んでいただきたい一冊だなと思いました。女性特有の事って男性に話してもいまいちピンときていないんですよね。
言葉で言っても伝わりづらいと思うので、そんな方のパートナーにも読んで欲しい内容でした。
人は見た目では苦しんでいることはわからなくて、みんなそれぞれの悩みを抱えながら生活しているんだなと改めて感じました。
特に大きな事件があったり、具体的な解決策があるという訳ではないのですが、夜明け前が一番暗いけど、明けない夜はないというメッセージが込められているような気がして、読み終えた後にほっとする一冊でした。
まとめ
来年映画化されるようで、出演者の2人の雰囲気がこの小説にぴったりなんですよね。
(この二人って朝ドラで共演してましたよね!)
この作品を通して心の病気で悩んでいる人が病気の向き合い方に勇気を貰えたらいいなと思いました。
最後までお読み下さり有難うございました。
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